女性ランナーのためのマラソン大会やランニング中の尿漏れ対策4つ

女性の尿漏れ 看護師からのアドバイス

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こんにちは。看護師歴28年、 骨盤底筋トレーニング【YUI】の 北條裕紀恵です

女性は尿漏れが起こりやすい体の作りになっています。

それは以下の理由からです。

  • 尿道が男性より短い
  • 出産などで骨盤底筋が衰えやすい
  • 女性ホルモンの変化など

これらの理由から、尿漏れのリスクは女性であれば誰にでもあります。

私も約30分、5kmのランニングを週2~3回楽しんでいますが、走って尿漏れしてしまうというのは女性に多い尿漏れエピソードです。

成人女性の尿漏れには大きく分けて3つあります。

  1. くしゃみやジャンプなどの腹圧性の尿漏れ
  2. 我慢できない切迫性の尿漏れ
  3. 1と2が混ざっている混合性の尿漏れ

この中で、ランニング中の尿漏れは、くしゃみやジャンプなどで起こる腹圧性の尿漏れにあたります。

女性の腹圧性の尿漏れの原因は、骨盤底筋の筋力の衰えです。

女性の骨盤底筋が弱くなる原因として考えられるのは以下の6つです。

  • ひどい便秘(排便時のいきみ)
  • 日常的に重いものを持ち踏ん張る
  • 凄く息むスポーツを毎日している
  • 膣からの出産経験がある
  • 運動不足によるもの
  • ホルモンバランスの変化

私は走ることで無心になれて汗をかいてスッキリするので大好きです。

そんな私が女性が安心して楽しく走ることができるように以下の4つの対策を考えてみました。

  1. 適切なパッドを使う
  2. パッドですれないようにする
  3. 適度な着圧のランニングタイツを選ぶ
  4. 骨盤底筋を鍛える

ランニング中の尿漏れの原因は…

女性のランニング中の尿漏れの原因は、走ることで安静時より骨盤底筋に負担がかかるからです。

本来、骨盤底筋がしっかりしてればランニングをしても尿道が支えられているので、尿が漏れることはありません。

説明イラスト

しかし、ランニングなどで骨盤底筋に負担がかかると尿道が支えられずグラグラしてしまい尿漏れしてしまうんです。

名前入り腹圧性尿失禁gif


また、走ってすぐには尿漏れせず何分か経過してから漏れる人もいます。

このような場合は、骨盤底筋が疲労してきて尿漏れが起きていると考えられます。骨盤底筋が疲労するのも筋力の衰えが関係しています。

女性ランナーのための4つの尿漏れ対策

1.適切なパッドを使う

女性の方が尿漏れになって多いのが、生理用ナプキンで対応しているということです。

しかし、生理用ナプキンはドロッとした血液の吸収に長けていますが、尿のようなサラサラした水分の吸収には向いていません。

走れば汗も沢山かきます。

尿漏れ専用のパッドなら、サラサラな尿も汗も吸収することができますので、肌の負担も軽減できます。

尿漏れ専用パッドなら、尿の漏れる量に応じてパッドを選ぶことができますので、生理用ナプキンではなく尿漏れ専用のパッドを使いましょう。

生理用ナプキンと尿漏れ専用のパッドの違いについて詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ
女性の尿漏れに生理用ナプキンはNGですよ!尿漏れパッドを使いましょう!

2.パッドですれないようにする

ランナーあるあるで、ショートパンツによる太もものすれやTシャツによる乳首のすれがあります。

それと同じで、パッドをしていれば厚みがありますので、太ももの付け根や股間の辺りがすれてしまいます。

そのため、パッドですれないようにあらかじめ皮膚を保護しておくことが大切です。

皮膚を保護する方法として以下のものを考えてみました。

  • ワセリンなどの軟膏を塗っておく
  • 皮膚を保護できるテープを貼っておく

ワセリンは薬局で買えます。

皮膚が弱い方はテープかぶれしやすく、また汗をかいていると余計にかぶれますので自分に合ったテープを選びましょう。

薄くて透明で、長時間テープを張っていても肌に優しいと言われているのがこちらのテープ。病院でも使われています。

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しかし、テープかぶれには個人差がありますので、マラソン大会などの本番前に合うかどうか確認をしておきましょう。

テープにかぶれやすい人は、テープを張る前に被膜スプレーを肌につけるとかぶれにくくなります。

私は敏感肌なので、どんなテープでもかぶれてしまいます。そんな時はこれを使用しています。

参考にしてみてください。

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3.適切な着圧のランニングタイツを選ぶ

女性ランナーのファッションで多いのが、ランニングタイツにショートパンツスタイルではないでしょうか。

ランニングタイツは、足のむくみ防止や、筋肉のブレを防いで膝やふくらはぎ、腰や骨盤をサポートするために強めの着圧になっています。

足だけの強い着圧ならいいのですが、骨盤や腰もサポートしている場合、腹部にも強い圧がかかっています。

腹部に強い圧力がかかっている場合、常に腹部を外から圧迫している状態のため膀胱も圧迫されています。

そうなると、走る衝撃とタイツによる圧力で骨盤底筋には余計負担がかかり尿漏れが起こりやすい状態になってしまします。

きつめのガードルやローライズのスキニーパンツも下腹部を圧迫するので腹圧性の尿漏れにはよくありません。

そのため、女性ランナーで尿漏れがある人は、ランニングタイツはお腹に圧がかからないソフトタイプのタイツにするといいでしょう。

4.骨盤底筋を鍛える

女性が走って漏れる尿漏れは、腹圧性の尿漏れになります。

腹圧性の尿漏れには、骨盤底筋を鍛えることがとても有効です。

しかし、骨盤底筋トレーニングには即効性はありませんので地道にトレーニングすることが大切です。

骨盤底筋を鍛えるためには、骨盤底筋をしっかりと意識をしてトレーニングすることが大切です。

骨盤底筋を鍛えることは走っている女性だけでなく全ての女性に良いトレーニングですので是非やってみてください。

骨盤底筋トレーニングについて

骨盤底筋

骨盤底筋を鍛える時のポイントは、自分の骨盤底筋の場所をしっかりと意識を集中して動かすことが大切です。

骨盤底筋を効果的に鍛えるためには以下の3つのポイントを押さえておきましょう。

  1. 骨盤底筋の場所を理解ししっかり意識する
  2. 呼吸と連動して動かす
  3. 全身リラックスして骨盤底筋だけを動かす

ポイント1:骨盤底筋の場所を理解ししっかり意識する

骨盤底筋イラスト

骨盤底筋は体のそこの部分にあり、恥骨から尾骨にかけてハンモック状に広がっています。

腕や足の筋肉の様に直接みることはできませんし関節運動もありませんので分かりにくい筋肉です。

分からない方は自転車のサドルを想像してください。自転車のサドルに当たる部分がちょうど骨盤底筋になります。

ポイント2:呼吸と連動して動かす

骨盤底筋は体幹のインナーマッスルです。

体幹のインナーマッスルをインナーユニットと言い以下の4つの筋肉からなっています。

  • 横隔膜
  • 腹横筋
  • 多裂筋
  • 骨盤底筋

この4つの筋肉は上にがあります。そのため肺が大きくなると骨盤底筋は押されてしまいます。

  • 息を吐くと骨盤底筋は引き上げられる
  • 息を吸うと骨盤底筋は押し下げられる

骨盤底筋は上の様に呼吸と連動していますので、鍛える時は息を吐きながら引き上げる様に動かしましょう。

ポイント3:全身リラックスして骨盤底筋だけを動かす

骨盤底筋を頑張って動かそうとするとお腹や内ももに力が入ったり骨盤をうごかしてしまいます。

このような他の筋肉が動いてしまうと骨盤底筋の動きを感じにくくなってしまいます。

また、お腹に力が入るとお腹に押されて骨盤底筋がうまく引き上げられなくなります。

そのため、全身リラックスして骨盤底筋だけを意識して動かすことが大切です。

正しい骨盤底筋トレーニングについては下記の記事を参考にしてください。
骨盤底筋トレーニングをするなら骨盤底筋をしっかりと意識しましょう!
骨盤底筋の正しいやり方 あなたはきちんと動かせていますか?

最後に

走って尿漏れするからと水分を制限してしまう方がいらっしゃいます。

しかし、走る時の水分制限は危険です。

少しでも膀胱を空にしておきたいと思うのかもしれませんが、腹圧性の尿漏れで水分制限はあまり意味がありません。

尿漏れより脱水になる方が危険ですので水分制限はやめましょう。

ランニング中の尿漏れで困っている女性は少なくありません。

尿漏れを気にせずに思い切り走りたい!と思うなら、尿漏れ防止の手術をして根本的に直すのも一つの手段です。

手術後は安静が必要のため、1ヶ月~2ヶ月くらいは走れませんが、それを過ぎれば思い切り走ることができます。

走ることを止めてしまえば太ります。太ることは腹圧性の尿漏れを悪化させるリスクとなります。

根本的に尿漏れを直したいという方は手術を考えてもいいのではないでしょう。

尿漏れはその方の状況によっていろいろな治療方法がありますので泌尿器科を受診することをオススメします。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回ご紹介した走る時の尿漏れ対策は以下の4つ

  1. 適切なパッドを使う
  2. パッドですれないようにする
  3. 適度な着圧のランニングタイツを選ぶ
  4. 骨盤底筋を鍛える

走る時の尿漏れに対して、副作用が無く一番安全で今すぐにでも始められるのが骨盤底筋トレーニングです。

また、妊娠・出産を希望していたり性行為が活発なだったりする比較的年齢が若い女性には手術は勧められませんので先ずは骨盤底筋トレーニングとなります。

ランニングを継続しながらトレーニングで骨盤底筋を鍛えれば太るリスクもなく尿漏れ改善に取り組めます。

尿漏れがひどくなる前に今から骨盤底筋トレーニングで鍛えましょう!

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