妊娠を考えている人へ妊娠中の尿漏れ対策は妊娠前から始まっている!

こんにちは。骨盤底筋パーソナルトレーナーの北條ゆきえです。
今後妊娠を考えている、もしくは今まさに妊活中の女性は、妊娠・出産に関する情報を沢山読んでいることでしょう。
そして、そんな中、”妊娠中に尿が漏れる”という記事を読んで不安になったことはないですか?
妊娠中の尿漏れは仕方ない、だから妊娠の安定期、もしくは産後に骨盤底筋トレーニングをしようといろんなところに書いてあります。
しかし、これは間違いです!
妊娠中や妊娠後に骨盤底筋トレーニングをしても遅いんです。
妊娠中の尿漏れで骨盤底筋トレーニングをするなら、妊娠前に正しい骨盤底筋トレーニングをマスターしておかなくてはいけません。
なぜなら、正しい骨盤底筋の動かし方を知らないと全身が力んでしまい、特に腹筋に力が入ってしまいお腹が張る原因となるからです。
妊娠して尿漏れするなんて絶対イヤ!妊娠前に正しい骨盤底筋トレーニングを知りたい!という方へ骨盤底筋トレーニングのポイントをお教えします!
- 全身をリラックスして骨盤底筋だけを動かす
- 骨盤底筋の場所を認識する
- 骨盤底筋に意識をフォーカスする
- 動かす時にイメージしてみる
- 骨盤を正しい位置にして動かす
もくじ
妊娠中の尿漏れはどうして起きる?
それは、お腹の赤ちゃんの成長と共に子宮が大きくなり、また妊娠により女性ホルモンのバランスが変化し筋肉や靭帯がゆるむからなるからです。
大きくなっていく子宮が膀胱を圧迫するから
子宮は、膀胱と直腸の間にあり、子宮が大きくなると膀胱ばかりでなく直腸も圧迫されます。
そして、膀胱は子宮の前側にあるため、赤ちゃんが育ち子宮が大きくなってくると、上から圧迫される状態になります。
妊娠中は普通にしているだけで膀胱は子宮に相当圧迫されている状態なのに
- 咳やくしゃみをする
- 重いものを持つ
- ジャンプをする
- 急に立ち上がったり走り出したりする
このような、一瞬にしてお腹に力がかかるような動作が加わってしまうと尿が漏れてしまいます。
こんな日常の何気ない動作でも、妊娠前とは比べ物にならないくらいの圧が膀胱にかかってしまうのです。
膀胱は、尿が溜まると伸びて大きくなり沢山の尿を溜めることができます。
しかし、妊娠して膀胱が圧迫されると膀胱は大きくなれないため妊娠前のように溜めることができません。
そのため、妊娠すると尿が漏れるばかりか、トイレが近くなってしまいます。
妊娠すると女性ホルモンの変化で筋肉がゆるみやすくなるから
体の底には骨盤底筋という筋肉があり、この筋肉は
- 内臓を支える
- 排尿や排便をコントロールする
このような役割があります。
しかし、妊娠中は女性ホルモンのバランスの変化によりこの骨盤底筋はゆるみやすくなります。
また、妊娠中は子宮は大きく重くなっていきますから、内臓を支えている骨盤底筋はたわんでしまいます。
骨盤底筋がたわんでしまうと、排尿や排便をコントロールする機能が十分に働かなくなり尿漏れが起こりやすくなってしまうのです。
以上のようり、妊娠するとお腹の中では
- 膀胱は子宮に圧迫される
- 骨盤底筋はたわむ
というようなことが起こり、妊娠前の体より妊娠中の体は尿漏れが起こりやすい条件が整ってしまうのです。
妊娠中の尿漏れには骨盤底筋トレーニング
妊娠中の尿漏れは、骨盤底筋トレーニングが有効とされています。
妊娠中の尿漏れ対策で骨盤底筋トレーニングをする時の注意点
肛門を締めるようにすればいいんじゃないの?
Aさん
そうなんですけど、それが上手にできるかどうかが問題です。
ゆきえ
骨盤底筋トレーニングを指導すると、多くの女性が全身に力を入れ、渾身の力を込めて骨盤底筋を動かそうとします。
私が骨盤底筋トレーニングを指導していて、力が入りやすいと感じている部分は
- 肩
- お腹
- お尻
- 内もも
- 股
この中でも呼吸と連動させながら骨盤底筋を動かすと、多くの女性が必要以上にお腹に力を入れて動かしてしまうのです。
普通の女性が凄い勢いでお腹に力を入れても問題ありませんが、妊婦さんがお腹に力を入れてしまうとお腹の中の赤ちゃんに影響してしまいます。
このように、骨盤底筋トレーニングのコツを知らないで、尿漏れのために頑張って骨盤底筋トレーニングをしていると全身が力んで腹が張ってきてしまうのです。
骨盤底筋トレーニングを上手にできる人は、全身力まずにリラックスして骨盤底筋だけを締めることができます。
妊娠中に尿漏れになり、慌てて骨盤底筋トレーニングをしてお腹が張るリスク作るより、妊娠前から余裕を持って骨盤底筋トレーニングをマスターすることをおススメします。
そうすれば、妊娠中に尿が漏れても慌てることはありませんからね。
しかし、もし妊娠中に骨盤底筋トレーニングをしたい時は、医師に確認をしてから行うようにしましょう。
医師からOKがでたとしても無理をしないことが大切です。もし、お腹が張るようなことがあれば直ぐにやめましょう。
妊娠中の骨盤底筋を動かすことは、お腹の赤ちゃんにも影響することですので安易に考えず、お腹に力が入らないように全身をリラックスして骨盤底筋だけを動かすことが大切です。
骨盤底筋を正しく動かすために私から4つのポイントをお教えします。
この4つのポイントをふまえ、全身力まずに骨盤底筋だけを動かすようにしましょう。
骨盤底筋の鍛え方の4つのポイント
骨盤底筋を鍛える時は、自分の骨盤底筋の場所をしっかりと認識し、
意識を骨盤底筋にフォーカスして動かすことが大切です。
頑張って骨盤底筋を鍛える体操をしていても、そもそも骨盤底筋を意識できないのなら効果的に動かしているとは言えません。
ポイント1:骨盤底筋の場所を認識する
骨盤底筋は体のどこにあるの?
20代の悩める女性A
簡単に言うと自転車に乗ってサドルに当たる部分が骨盤底筋ですよ。
ゆきえ
サドルって何となくひし形ですよね、骨盤底筋もひし形の形をしています。
それで、自転車に乗るとピッタリとサドルに当たる部分が骨盤底筋なんですよ。
また、椅子に座ると両方のお尻に骨が当たりますね、
その骨の内側の部分で恥骨から尾骨にかけてひし形の形をして広がっています。
椅子に座ってトレーニングをする時は、股間にタオルをあててトレーニングをすると骨盤底筋の動きを感じやすいかもしれません。
このようにタオルをロール状にして股間にあたるようにしてください。タオルで感じられないのならバスタオルなど大きくしてみてください。
ポイント2:骨盤底筋に意識をフォーカスする
骨盤底筋の場所が分かったら、そこをギューッと締めてみましょう。
椅子に座っていると座面に接しているので骨盤底筋が動くのを少し感じられるかもしれません。
ちょっと動いているかどうか分かりません…
20代の悩める女性A
分からなくても心配しないでくださいね。そういう方も多くいらっしゃいますから。
ゆきえ
動いているかハッキリと分からない人は、以下の方法で確認をしてみてくださいね。
排尿している途中で尿が止まるかどうか
しかし、尿道に負担がかかるためこれを頻繁にするのはダメ!
これらの確認で、尿を止めることができれば骨盤底筋が動いていることになります。
ポイント3:動かす時にイメージしてみる
そんな簡単に言われても動かないわよ!
20代の悩める女性A
Aさん、顔が変わってる!それほどイライラするってことですよね。では動かす時にイメージをしてみましょう。
ゆきえ
自分のお尻からしっぽがはえていると想像してください。そのしっぽをクルクルと自分の方向に丸める様なイメージ
尿道と肛門を前後でギューッとくっつけるイメージ
クリトリスをお辞儀させるようなイメージ
肛門を前後でギューッとくっつけたら、膣の中に皮膚がメリメリと入っていくイメージ
骨盤底筋は、インナーマッスルの1つで関節運動が伴わないためとても自覚がしにくい筋肉です。
そのため、イメージしながら動かすことはとても有効です!
ポイント4:骨盤を正しい位置にして動かす
骨盤が前に傾いていたり、後ろにズリっとしていると骨盤底筋は均整が保たれず効果的に動かすことができません。
そのため、骨盤底筋を鍛える時は、正しい姿勢を意識して動かしましょう。
もっと詳しい骨盤底筋トレーニングについてはこちらの記事を参考にしてください。
骨盤底筋トレーニングをするなら骨盤底筋をしっかりと意識しましょう!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
妊娠中は、
- 子宮が大きくなり膀胱を圧迫するため
- 女性ホルモンの変化により骨盤底筋がゆるむため
これらの体の変化により妊娠中の女性は尿漏れが起きやすくなっています。
しかし、妊娠中に尿漏れに有効な骨盤底筋トレーニングが上手にできないとお腹の張りの原因になってしまいます。
そのため、妊娠中の骨盤底筋トレーニングのポイントは
- 全身をリラックスして骨盤底筋だけを動かす
- 骨盤底筋の場所を認識する
- 骨盤底筋に意識をフォーカスする
- 動かす時にイメージしてみる
- 骨盤を正しい位置にして動かす
そして、妊娠中に骨盤底筋トレーニングをしたい時は、必ず医師に確認をしてから行いましょう。
妊娠前の方で、骨盤底筋トレーニングのポイントに注意して自分で動かしてみたけど
- 骨盤底筋がどこだか分からない
- 骨盤底筋が本当に動いているのか分からない
- きちんとトレーニングできているのか分からない
- 膣が締められているのか分からない
このように骨盤底筋の動きに不安がある方、または正しい骨盤底筋トレーニングを妊娠前にきちんとマスターしたいという方は一度ご相談ください。
骨盤底筋は、関節運動がないので動いているかどうか自分では分かりにくいのです。
一生懸命トレーニングしていても実は全身力んでいるだけで、骨盤底筋が全然動いていなかったということは少なくありません。
また、骨盤底筋に関するトラブルで、尿漏れや夫婦生活などでお困りの方にも、私は看護師とカウンセラーの経験を活かしご相談にのることができます。
お1人で悩まずに一度ご相談ください。