産後の膣のゆるみが気になる…ってそれ本当に膣がゆるんでるの?

こんにちは。骨盤底筋パーソナルトレーナーの北條ゆきえです。
産後で膣がゆるんだとよく聞くけど、膣からお産すると本当に膣ってゆるむの?って心配になりますよね。
膣は、筋肉でできています。出産の時は膣の筋肉が伸び、また膣を取り巻いている骨盤底筋もひき伸ばされて赤ちゃんが出てきます。
そして、出産のときに頑張って疲れ果て傷ついた体は、体の自然に治す力やホルモンの力を借りて元の体に少しずつ戻っていきます。
そのため、たいてい、伸びた膣は元に戻るんです。
戻るスピードは人それぞれで、おおよそ半年はかかると言われていますが1年以上かかる人だっています。
だって、あんなに大きな赤ちゃんが出てきたんですから、元に戻るのだって時間がかかるんです。
じゃあ、どうして膣がゆるんだと思うの?
Aさん
それは膣からのお産で
- 陰部が開きやすくなっている
- 骨盤底筋が弱くなっている
これらの理由から膣がゆるんだと感じやすいんです。
実際には、膣がゆるみではなく、膣を取り巻く骨盤底筋による影響が大きいのです。
しかし、膣のゆるみは日常であまり支障がないですよね、どちらかと言えば出産による尿漏れの方が支障があります。
では、なぜそんなに膣のゆるみが気になるのか?
それは、パートナーの反応が気になるのではないですか?
ゆきえ
膣がゆるむとパートナーとのセックスに支障が起きてしまうと心配なのではないですか?
もし、膣のゆるみによるセックスの心配をしているなら、それは女性側だけの問題ではないのですよ。
2人の子どもを産んで起きたことですからパートナーにだって関係があるんです。
そして、産後の女性の体は、赤ちゃんを育てるための体になっていますから性欲だって湧かないのです。
そのため、パートナーには
- 産後は陰部が開きやすくなっていること
- 膣のゆるみは時間をかけて戻っていくこと
- 産後は性欲が湧きにくいこと
これらのことをパートナーに理解してもらい、産後のセックスを上手くのりきることが大切なんです。
今回は、産後の膣のゆるみへの対策と産後のセックスをどうやってのりきるかについて説明します。
目次
膣のゆるみでパートナーの反応が気になるなら
女性の体は、出産が安全に行われるためにホルモンバランスに変化をきたし、また出産によるストレスのため体が変化します。
産後の体の変化でパートナーの反応が気になるなら、まずは産後による体の変化を理解してもらいましょう。
産後は陰部が開きやすくなっている
女性は、尿の出口と膣の入口は陰唇というもので左右からおおわれています。
内側にある小さなビラのようなのが小陰唇、一番外側の厚みのあるのが大陰唇となります。
出産時は膣の入口とその周辺は強く引き伸ばされますので、この衝撃で大陰唇や膣の入口の形が変形します。
そうすると、出産後は、出産前より大陰唇が両脇にパカっと開きやすくなります。
そのため、尿の出口や膣の入口は出産前より何もしなくても見える状態になり開いているように感じます。
また、大陰唇は脂肪組織なので痩せたり太ったりでも形は変化します。
膣のゆるみは時間をかけて戻っていく
大陰唇とは違い、膣は筋肉組織なので伸びた膣は時間はかかりますがホルモンの働きや自分の治す力で元に戻ろうとします。
そして、膣を取り巻く骨盤底筋も出産時に強い衝撃を受けて伸びきったり傷ついたりしていますが、ゆっくりと元に戻ろうとします。
そのため、産後早い時期に子宮が落ちてきたり尿漏れあったりしても産後しばらくすれば治ったという方は沢山いらっしゃいます。
しかし、そうは言っても、やっぱり戻りが遅かったり筋力が弱かったりで膣がゆるんでいると感じる方はいらっしゃるでしょう。
そこで注目していただきたいのが、膣と骨盤底筋の筋肉の違いです。
同じ場所なのに筋肉に違いがあるの?
Aさん
そうなんです。筋肉は動かせる筋肉と動かせない筋肉があります。
ゆきえ
膣の筋肉は自分で動かすことはできません。
しかし、膣を取り巻いている骨盤底筋は自分で動かせる筋肉なんです。
そのため、膣は鍛えられないけど骨盤底筋を鍛えれば膣のゆるみは改善できるんです。
でも、産後直後は出産時の衝撃で、いろいろな所が傷つきむくみもあります。
傷が治ろうとしている時に無理に動かすのは傷の治りに良くありません。
そのため、産後に骨盤底筋トレーニングをしたい時は、産後の1ヶ月検診でトレーニングをしても大丈夫か医師に確認をしましょう。
産後は性欲が湧きにくい
産後の女性の体は、母乳を出すため、また子宮を元に戻すためのホルモンが出ています。
このホルモンは性欲を抑える働きがあり、また女性はこのホルモンにより幸福感や満足感を感じるられます。
このため、産後の女性はセックスをしなくても幸福感が得られている状態なんです。
そして、女性はいわゆる母性が強くなりわが子を愛しいと感じ、意識はパートナーより子どもに向きやすくなります。
育児で忙しいのもありますが、出産後の女性は愛しい我が子に意識が向くようになっているため性欲が湧きにくい状況になのです。
男性は、このような産後の女性の体の変化や気持ちの変化より、自分をかまってくれないという寂しさの方が強いかもしれませんね。
産後は、自分だけでなくあらゆるところで変化が起きています。言わなくても分かるだろうって思うのではなく1つ1つの変化をパートナーと共有することが大切です。
そのため、このような自分の体の変化についてパートナーに丁寧に説明して理解してもらうことが大切なんです。
膣のゆるみと産後の夫婦生活への対策
出産による女性の体の変化は分かっていただけましたか?
では、膣のゆるみや出産後のセックス対策をどうすればいいのか。
それは
- 骨盤底筋トレーニング
- 夫婦のコミュニケーション
よっしゃ!骨盤底筋鍛えよう!と思っても骨盤底筋は見えない筋肉で関節運動がないので自分では動いているか確認ができません。
そして、産後のセックスで夫婦のコミュニケーションと言われても何を言っていいのか分からないでしょう。
そこで、私から、自分で骨盤底筋トレーニングをする時の4つのポイントと、出産後のセックスをのりきるための3つ対策についてお話します。
骨盤底筋の鍛え方の4つのポイント
骨盤底筋を鍛える時は、自分の骨盤底筋の場所をしっかりと認識し、
意識を骨盤底筋にフォーカスして動かすことが大切です。
頑張って骨盤底筋を鍛える体操をしていても、そもそも骨盤底筋を意識できないのなら効果的に動かしているとは言えません。
ポイント1:骨盤底筋の場所を認識する
骨盤底筋は体のどこにあるの?
Aさん
簡単に言うと自転車に乗ってサドルに当たる部分が骨盤底筋ですよ。
ゆきえ
サドルって何となくひし形ですよね、骨盤底筋もひし形の形をしています。
それで、自転車に乗るとピッタリとサドルに当たる部分が骨盤底筋なんですよ。
また、椅子に座ると両方のお尻に骨が当たりますね、
その骨の内側の部分で恥骨から尾骨にかけてひし形の形をして広がっています。
椅子に座ってトレーニングをする時は、股間にタオルをあててトレーニングをすると骨盤底筋の動きを感じやすいかもしれません。
このようにタオルをロール状にして股間にあたるようにしてください。タオルで感じられないのならバスタオルなど大きくしてみてください。
ポイント2:骨盤底筋に意識をフォーカスする
骨盤底筋の場所が分かったら、そこをギューッと締めてみましょう。
椅子に座っていると座面に接しているので骨盤底筋が動くのを少し感じられるかもしれません。
ちょっと動いているかどうか分かりません…
Aさん
分からなくても心配しないでくださいね。そういう方も多くいらっしゃいますから。
ゆきえ
動いているかハッキリと分からない人は、以下の方法で確認をしてみてくださいね。
排尿している途中で尿が止まるかどうか
しかし、尿道に負担がかかるためこれを頻繁にするのはダメ!
膣に指を入れて締まるかどうか
これらの確認で、尿を止めることができたり、指に締まる感覚があれば骨盤底筋が動いていることになります。
ポイント3:動かす時にイメージしてみる
そんな簡単に言われても動かないわよ!
Aさん
Aさん、顔が変わってる!それほどイライラするってことですよね。では動かす時にイメージをしてみましょう。
ゆきえ
自分のお尻からしっぽがはえていると想像してください。そのしっぽをクルクルと自分の方向に丸める様なイメージ
尿道と肛門を前後でギューッとくっつけるイメージ
クリトリスをお辞儀させるようなイメージ
肛門を前後でギューッとくっつけたら、膣の中に皮膚がメリメリと入っていくイメージ
骨盤底筋は、インナーマッスルの1つで関節運動が伴わないためとても自覚がしにくい筋肉です。
そのため、イメージしながら動かすことはとても有効です!
ポイント4:骨盤を正しい位置にして動かす
骨盤が前に傾いていたり、後ろにズリっとしていると骨盤底筋は均整が保たれず効果的に動かすことができません。
そのため、骨盤底筋を鍛える時は、正しい姿勢を意識して動かしましょう。
もっと詳しい骨盤底筋トレーニングについてはこちらの記事を参考にしてください。
骨盤底筋トレーニングをするなら骨盤底筋をしっかりと意識しましょう!
出産後のセックスをのりきるための3つの対策
出産後は性欲が湧かなくても、膣のゆるみが戻らなくてもパートナーのことを思うと断れませんよね。
そして、久しぶりにやってみたら出産前となんか違う…、パートナーの反応も違う…
こんな微妙な空気になる前に、まずはパートナーには産後の体の変化について理解をしてもらいましょう。
これだけでも、膣のゆるみへの不安はだいぶ軽減できます。
そのうえで、試してほしいのが以下の3点です。
- 潤滑ゼリーを使う
- オーガズムに達してから挿入する
- 膣の挿入にこだわらない
潤滑ゼリーを使う
出産後の体は性欲が湧かず、また育児の疲れや睡眠不足から膣の潤いが十分にならない可能性があります。
膣が十分に潤わなければ、挿入時は痛みを感じます。
痛みを感じれば、女性は気持ちがいいどころか苦痛です。
そもそも産後は、膣周辺は疲れ、傷ついているのですから優しくしてあげる必要があります。
なるべく負担が無いようにした方がいいということです。
十分にオーガズムに達してから挿入する
骨盤底筋は、能動的に性反応に関連していると言われています。
そして、オーガズムに達すると骨盤底筋をはじめとする膣周辺の筋肉が収縮します。
オーガズムに達すると骨盤底筋が収縮されるのは、精子を子宮に到達しやすくするためと一般に言われていますがその真相は未だ分かっていません。
しかし、出産後の体は性欲が無いため、そもそもオーガズムまで達せられるのかどうかという疑問がのこります。
そんな時は、次の
膣の挿入にこだわらない
膣のゆるみで悩んでいる方は、きっと、
- セックス=膣の挿入
- セックスは男性が主導で男性が満足すればそれでいい
こんな考え方が強くないですか?
膣の挿入だけがセックスではありません。
そして、セックスは大切なコミュニケーションです。
膣の挿入で満足させられないからとパートナーとのセックスを諦めるのではなく、セックスをコミュニケーションの1つと考え
- お互いがセックスを楽しむ
- スキンシップをおおいに楽しむ
- 膣の挿入にこだわらないセックスをする
こんな方法で出産後のセックスをのりきってみませんか。
妊娠・出産をきっかけにセックスレスになりパートナーとの関係に亀裂を作ってしまう事例は少なくありません。
まとめ
いかがでしたか。
膣のゆるみでパートナーの反応が気になるなら
- 産後は陰部が開きやすくなっていること
- 膣のゆるみは時間をかけて戻っていくこと
- 産後は性欲が湧きにくいこと
これらの産後の女性の体の変化についてパートナーに理解してもらいましょう。
そして、膣のゆるみには骨盤底筋トレーニングを積極的に行うこと
また、産後のセックスは膣の挿入にこだわらず、パートナー主導のセックスにせず
- お互いがセックスを楽しむ
- スキンシップをおおいに楽しむ
- 膣の挿入にこだわらないセックス
こんなふうにセックスは男性のものと捉えずに、パートナーとの大切なコニュにケーションと考えて前向きに取組みましょう。
また、骨盤底筋トレーニングをご自分でやってみて、
- 骨盤底筋がどこだか分からない
- 骨盤底筋が本当に動いているのか分からない
- きちんと正しいトレーニング方法が知りたい
- 膣が締められているのか分からない
こんなことで動かし方に不安を感じている時は一度ご相談ください。
骨盤底筋は、関節運動がないので動いているかどうか自分では分かりにくい筋肉です。
一生懸命トレーニングしていても実は骨盤底筋が全然動いていなかったということは少なくありません。
そして、産後の骨盤底筋に関するトラブルで、尿漏れや夫婦生活などでお困りの方にも、私は看護師とカウンセラーの経験を活かしご相談にのることができます。
お1人で悩まずに一度ご相談ください。
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