子宮を取る手術をした後もやっておくべき2つのこと

こんにちは。骨盤底筋パーソナルトレーナーの北條ゆきえです。
子宮だけを取る手術をした女性は、もう子宮がないため、子宮がんの心配や毎月来る生理のわずらわしさから解放され安心するかもしれません。
しかし、子宮がなくなっても卵巣や膣は残っているので婦人科の定期的な検診は必要となります。
また、子宮がなくても膣から膀胱や直腸、また膣そのものが落ちてくる骨盤臓器脱になる可能性はあるのです。
子宮だけを取る手術をした後でも女性であるなら
- 婦人科の定期的な検診
- 骨盤底筋トレーニング
この2点は大切なポイントとなります。
子宮だけを取る手術をした後もやっておくべき2つのこと
子宮だけをとる手術をした女性は、子宮筋腫や子宮腺筋症などで長年重い生理で苦しんでいたことでしょう。
そして、子宮がなくなることで毎月のひどい生理から解放され日常が快適になったという方も多いですね。
そうすると、毎月くる生理の苦痛がなくなるので婦人科系の病気に無頓着になりがちです。
しかし、子宮を取った後でも女性なら是非以下の2点に気を付けましょう!
- 婦人科の定期的な検診
- 骨盤底筋トレーニング
1.婦人科の定期的な受診
子宮だけを取っても卵巣や膣は残っています。
また、子宮を取る手術でも子宮の下の方だけを残している場合もあります。
そうすると
- 卵巣の病気
- 膣がん
- 子宮頸がん(子宮の下の部分を残している場合)
と残っている婦人科系の臓器のがんを忘れてはいけないのです。
卵巣の病気
卵巣が残っていれば、卵巣嚢腫や卵巣がんになる可能性があります。
卵巣嚢腫や卵巣がんの初期は、自覚できる症状はほとんどありません。
そのため定期的なチェックが必要です。
膣がん
まれではありますが、膣もがんになるます。
膣がんの症状では、おりものや出血、性交時の痛み、下腹部の痛みなどがあります。しかし、膣がんも初期の症状はほとんどみられません。
そのため、定期的ながん検診でチェックが必要となります。
子宮頸がん
子宮の膣側にある部分が子宮頸部と言われる部分です。子宮を取る手術をしても子宮頸部だけを残す場合があります。
自分はどんな手術をしたのか覚えておきましょう。
子宮頸がんは、症状が無いことで知られています。そのため年1回の定期的な検診が必要となっているんです。
子宮頸がん検診は、検診の実施により子宮頸がんの死亡率の減少が明らかになっています。
これら子宮以外の婦人科系のがんは、初期の症状はほとんどありません。そのため、子宮を取って生理がなくなっても定期的な検診が大切なんです。
2.骨盤底筋トレーニング
膣から臓器が落ちてくる骨盤臓器脱は、子宮が落ちてくるイメージが強いため子宮を取ってしまえば関係ないと思いがちです。
しかし、子宮を取っても膀胱や直腸が膣から下がってくる可能性があります。
また、子宮を取った場合、子宮を支えている組織がなくなりますので膣そのものが落ちてきたり、子宮がなくなった場所に小腸が下がってくることもあります。
子宮が残っている方が骨盤臓器脱のリスクが高いように感じますが、子宮を取った方が骨盤臓器脱のリスクが高くなるとも考えられています。
そのため、子宮がなくなったからと安心してはいけません。
子宮がとった後も骨盤臓器脱にならないようにするために、骨盤底筋トレーニングを積極的に行うことが大切です。
骨盤底筋トレーニングをマスターするにあたり女性にとってマイナスポイントは全くありません。
そして、骨盤底筋トレーニングは副作用が無くいつでもどこでもできるトレーニングです。
”まだ私は関係ないわ”と思わずに、子宮を取る手術をしたなら積極的に動かしていきましょう。
子宮を取る手術をした女性のみなさんが、ご自分でも骨盤底筋トレーニングができるように私から4つのポイントをご説明します。
骨盤底筋の鍛え方の4つのポイント
骨盤底筋を鍛える時は、自分の骨盤底筋の場所をしっかりと認識し、
意識を骨盤底筋にフォーカスして動かすことが大切です。
頑張って骨盤底筋を鍛える体操をしていても、そもそも骨盤底筋を意識できないのなら効果的に動かしているとは言えません。
ポイント1:骨盤底筋の場所を認識する
骨盤底筋は体のどこにあるの?
20代の悩める女性A
簡単に言うと自転車に乗ってサドルに当たる部分が骨盤底筋ですよ。
ゆきえ
サドルって何となくひし形ですよね、骨盤底筋もひし形の形をしています。
それで、自転車に乗るとピッタリとサドルに当たる部分が骨盤底筋なんですよ。
また、椅子に座ると両方のお尻に骨が当たりますね、
その骨の内側の部分で恥骨から尾骨にかけてひし形の形をして広がっています。
椅子に座ってトレーニングをする時は、股間にタオルをあててトレーニングをすると骨盤底筋の動きを感じやすいかもしれません。
このようにタオルをロール状にして股間にあたるようにしてください。タオルで感じられないのならバスタオルなど大きくしてみてください。
ポイント2:骨盤底筋に意識をフォーカスる
骨盤底筋の場所が分かったら、そこをギューッと締めてみましょう。
椅子に座っていると座面に接しているので骨盤底筋が動くのを少し感じられるかもしれません。
ちょっと動いているかどうか分かりません…
20代の悩める女性A
分からなくても心配しないでくださいね。そういう方も多くいらっしゃいますから。
ゆきえ
動いているかハッキリと分からない人は、以下の方法で確認をしてみてくださいね。
排尿している途中で尿が止まるかどうか
しかし、尿道に負担がかかるためこれを頻繁にするのはダメ!
膣に指を入れて締まるかどうか
これらの確認で、尿を止めることができたり、指に締まる感覚があれば骨盤底筋が動いていることになります。
ポイント3:動かす時にイメージしてみる
そんな簡単に言われても動かないわよ!
20代の悩める女性A
Aさん、顔が変わってる!それほどイライラするってことですよね。では動かす時にイメージをしてみましょう。
ゆきえ
自分のお尻からしっぽがはえていると想像してください。そのしっぽをクルクルと自分の方向に丸める様なイメージ
尿道と肛門を前後でギューッとくっつけるイメージ
クリトリスをお辞儀させるようなイメージ
肛門を前後でギューッとくっつけたら、膣の中に皮膚がメリメリと入っていくイメージ
骨盤底筋は、インナーマッスルの1つで関節運動が伴わないためとても自覚がしにくい筋肉です。
そのため、イメージしながら動かすことはとても有効です!
ポイント4:骨盤を正しい位置にして動かす
骨盤が前に傾いていたり、後ろにズリっとしていると骨盤底筋は均整が保たれず効果的に動かすことができません。
そのため、骨盤底筋を鍛える時は、正しい姿勢を意識して動かしましょう。
もっと詳しい骨盤底筋トレーニングについてはこちらの記事を参考にしてください。
骨盤底筋トレーニングをするなら骨盤底筋をしっかりと意識しましょう!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
子宮だけを取った手術をした後もやっておくべきことは以下の2つ
- 婦人科の定期的な検診
- 骨盤底筋トレーニング
女性である以上、子宮を取ってもこの2つは忘れてはいけません。
婦人科がん検診は、年に1回受けましょう。
骨盤底筋トレーニングは、毎日行い、気づいたらいつでもどこでも積極的に動かしてくださいね。
骨盤底筋トレーニングをご自分でやってみて、
- 骨盤底筋がどこだか分からない
- 骨盤底筋が本当に動いているのか分からない
- きちんと正しいトレーニング方法が知りたい
- 膣が締められているのか分からない
こんなことで動かし方に不安を感じている時は一度ご相談ください。
骨盤底筋は、関節運動がないので動いているかどうか自分では分かりにくい筋肉です。
一生懸命トレーニングしていても実は骨盤底筋が全然動いていなかったということは少なくありません。
また、骨盤底筋に関するトラブルで、尿漏れや夫婦生活などでお困りの方にも、私は看護師とカウンセラーの経験を活かしご相談にのることができます。
お1人で悩まずに一度ご相談ください。