こんにちは。看護師歴28年、 骨盤底筋トレーニング【YUI】の 北條裕紀恵です
産後に子宮下がり悩んでいませんか?
びっくりして病院を受診したら医師からは、「子宮が下がっていますね。体操で様子みてください。」と言われて終わってしまったあなた。
今後どうなるか?、どうすればいいのか?などのもっと詳しく知りたいですよね!そんなあなたのために以下のことについて分かりやすくご説明します。
- 産後の子宮脱はどうして?
- どんな症状?
- これからどうすればいいの?
この記事はこんな人にオススメです。
- 産後の子宮脱を詳しく知りたい人
- 産後に子宮が下がり不安な人
- 子宮脱の具体的な対策を知りたい人
産後に子宮脱になって驚いたあなたはネットやブログで情報収集したはず
産後は、ずっと子どもと一緒に家の中。ストレスを感じ始めた頃、気分転換のために子どもと一緒に外出。
久々にショッピングモールに行き、買い物を楽しんでストレス解消できたあなた。
夜には心地良い疲れも感じ、ゆっくりとお風呂に入ろうと体を洗っていると…「股に何かが触れる…」
お風呂から上がって鏡でのぞいてみると、ピンクっぽいのがポコッと見える!不安なあなたは後日病院へ…
そして、医師から「産後は子宮が下がることあるから体操で様子見て」と当たり前のように言われて質問する間もなく終了。
その後、あなたはネットで産後の子宮脱についていろいろと調べたことでしょう。
しかし、調べてもちょっとした体験談だったり子宮脱の簡単な説明だったりであなたの知りたかったことはなかったのではないですか?
そんなあなたのために、この記事では以下の順で具体的に説明しあなたのモヤモヤを解消します。
- 産後の子宮脱の原因
- 今後はどうなるか?
- 出てきた時の対策
- こんな時は病院へ
- 具体的な体操方法
産後の子宮脱はどうして起こる?
産後に子宮脱になる主な原因は、ホルモンバランスの変化と、妊娠や・出産にともなう骨盤や骨盤底筋の変化が影響しています。
妊娠すると筋肉や靭帯をゆるめるためのホルモンが分泌されます。
そのため産後は、膀胱や子宮、直腸を支えている骨盤底筋や靭帯がゆるみやすくなっています。
妊娠・出産しただけでも骨盤底筋はゆるみやすくなっていますが、出産時に以下のようなことが加わわるとさらに筋力はたわみやすくなり産後の子宮脱のリスクは上がります。
- 会陰切開・会陰裂傷・膣壁裂傷
- 吸引・鉗子分娩
- 腹部圧迫
- 分娩時間が長かった
- 赤ちゃんが大きかったなど
そして、産後直ぐは骨盤はまだ広がっている状態です。
産後の子宮脱の原因は、妊娠・出産によるホルモンの影響と出産により骨盤が広がり、また骨盤底筋もゆるんでいるからなんです。
このような状態になると、膀胱や子宮、直腸は重力で下に落ちやすくなります。そのため、ずっと立っていたりすごく疲れたりすると重力で下がりやすくなるんです。
産後の子宮脱の記事はよく見ますが、子宮だけでなく膀胱や直腸も同じように下がります。
【子宮が出てくる】
【膀胱が下がる】
【直腸が下がる】
産後に子宮脱になったら今後はどうなるの?
産後の子宮脱の主な原因は、先ほど説明したように妊娠・出産によるものが主な原因です。
そのため、体が妊娠前の状態に戻ると子宮は自然にもとに戻ることがほとんどです。
しかし、産後の子宮脱になっということは骨盤底筋の筋力低下は確実にあります。
そうなると、今は大丈夫だとしても今後以下のようなことがあるとさらに下がってくる可能性が高くなります。
- さらなる妊娠・出産
- 閉経後
子宮脱のリスクは分娩回数に比例して高まると言われています。また閉経にて女性ホルモンが低下すると靭帯や筋肉がゆるくなるため子宮脱のリスクが高くなるんです。
今後、子宮脱になった時の対策
もし子宮が出てきてしまったら、怖がらすに自分の手で中に押し戻してみてください。
一時的に出てきたなら、手で押し戻せばたいてい抵抗なくスルっと中に戻っていきます。
押し戻してみて、抵抗なく中に戻り、股に違和感がなかったらそのまま様子をみていいでしょう。
押し戻す時は、以下の点に注意してください。
- 下っ腹に力を入れない
- 踏ん張らない
- 抵抗がない方向に押す
息んだり、下腹部に力が入っていると中から子宮を押し出している状態ですので、力まないようにしましょう。
どうしても、力が入ってしまう時は体を寝た状態にし、息を止めないでハァ~と息をゆっくり吐きながら中にゆっくりと押し戻してみてください。
こんな時は病院に行きましょう
しかし、中に押し戻しても以下のようなことがある場合は出産した病院でみてもらいましょう。
- 抵抗があって中に戻らない
- 中に戻ったのにすぐに出てきてしまう
- 1日中、股に不快感や違和感がある
- 寝ていても戻らない(出てくる)
- 痛みがある
一時的に出てきたなら、手で押し戻せばだいたいが抵抗なくスルっと中に戻っていきます。しかし、上に書いたようなことがある場合は何らかの対応が必要です。
出ている状態や不快感がある場合は生活の質を下げますので必ず病院に相談しましょう。
産後の子宮脱の具体的な体操(骨盤底筋トレーニング)
産後に「子宮が下がる」や「子宮脱」と言われた方は、自然に治ったとしても骨盤底筋が弱いのは確かです。
骨盤底筋トレーニングは産後の骨盤復古にも繋がりますのでトレーニングを積極的にしてください。
子宮が完全に出てきてしまった場合はトレーニングは効果がなくリングペッサリーや手術での対応になります。
しかし、若い女性や次の妊娠を考えている方は手術は適応されません。
そのため、今のうちにトレーニングで骨盤底筋を鍛えるのが大切なんです。
正しい骨盤底筋トレーニングをするための3つのコツ
正しい骨盤底筋トレーニングとは、呼吸と連動させて動かし自分の内側に吸い上げるように力を入れることです。
骨盤底筋を効果的に鍛えるためのコツは以下の3つになります。
- 骨盤底筋の場所を理解し自分の意思で動かす
- 全身リラックスして骨盤底筋だけを動かす
- 呼吸を使って効果的に動かす
あなたは、全身に余計な力を入れず骨盤底筋だけを意識して、また呼吸と連動させて動かすことができますか?
1.骨盤底筋の場所を理解し自分の意思で動かす
骨盤底筋は見えない筋肉ですのでまずは体のどの部分にあるのか理解するのが大切です。
骨盤底筋は、胴体の底にあり、骨盤の内側に尾骨から恥骨にかけてハンモック状に広がっています。
そうは言っても実際にどこにあるか意識できないですよね。そんな時は下記のようにしてみてください。
- 自転車のサドルに当たる部分
- 椅子に座り左右のお尻の骨が当たる所の内側に広がる部分
また、椅子に下記のようにロール状のバスタオルを置いて股間に当たるように座っても良いですよ。
骨盤底筋を意識する方法は他にもありますのでこちらの記事も参考にしてください
骨盤底筋トレーニングをするなら骨盤底筋をしっかりと意識しましょう!
2.全身リラックスして骨盤底筋だけ動かす
骨盤底筋は、関節運動がないため動いているか分かりにくい筋肉です。
そのため、場所を理解したらそこに意識を集中させ下記のようにイメージしてみてください。
- 尿の出口と肛門をギューッとくっつけるイメージ
- 膣の中に吸い上げるイメージ
- 尾骨にシッポがあり、それを手前にクルクルと巻く
3.呼吸を使って効果的に動かす
筋肉を収縮させるためには、まずは緩めないといけません。そのため、トレーニングする前には全身の力を抜いてリラックスすることが大切です。
そして、骨盤底筋を動かす時は余計な力が入ってないか下記の点に注意しましょう。
- 肩の力を抜く
- 呼吸時に力まない
- お腹に力を入れない
- 左右のお尻は力まずに動かさない
胴体の奥には、横隔膜・腹横筋・多裂筋・骨盤底筋からなるインナーユニットと言われるものがありこの4つの筋肉は連動して動いています。
横隔膜は呼吸と共に動きますから、息を吸うと横隔膜は下がり、息を吐くと上がります。
そうすると、骨盤底筋は下記のように動きます。
- 息を吸い横隔膜が下がるとゆるみ
- 息を吐き横隔膜が上がると締まる
このため、呼吸を利用して骨盤底筋を鍛えることがコツとなるんです。
ですので、呼吸を使って骨盤底筋トレーニングをするコツは、
- 息を吐きながら締めて
- 息を吸う時に緩める
呼吸を止めて押し出さないようにしましょう!
正しい力の向きは、胃の方に吸い上げるのが正しい向きです。外に押し出すのは逆効果になってしまいます。
自分のトレーニングが間違っていないか確認しましょう!以下の記事も参考にしてください。
骨盤底筋を自分で効果的に鍛えるための5つのコツを教えます
骨盤底筋トレーニングの正しい方法は力を入れる方向と呼吸に注意する
まとめ
産後に子宮脱になってしまう女性は少なくありません。また、子宮だけでなく膀胱や直腸が下がってきてしまう方もいます。
産後の子宮脱の原因は、妊娠・出産によるホルモンバランスの変化と出産による骨盤や骨盤底筋の状態の変化です。
- 産後の子宮脱の原因⇒ホルモンバランスの変化と妊娠・出産で骨盤が広がり骨盤底筋がゆるんでいるから
- 今後はどうなるか?⇒今は大丈夫でも今後また出てくる可能性がある
- 出てきた時の対策⇒優しく手で中に押し戻してみる
- こんな時は病院へ⇒押しても抵抗がある、出てくる、痛みがある、違和感がある時
- 具体的な体操方法⇒呼吸と連動して自分意思で骨盤底筋を動かす
産後に子宮脱になってしまう女性は少なくないにもかかわらず、ネットで得られる情報が少ないため今回この記事を書きました。
産後子宮脱で悩んでいる女性の皆さんに少しでもお役になてたら光栄です。
妊娠・出産を経験した女性の骨盤底筋は確実に弱くなっています。今後、リングペッサリーや手術になる前に骨盤底筋トレーニングで鍛えていきましょう!
産後の骨盤底筋トレーニングは、産後の骨盤復古にもつながりますので、痛みがないのなら積極的に行ってください。
骨盤底筋トレーニングを自分でやってみても正しく動かせているか不安、またこれからどうなるのと悶々としているという方は是非ご相談ください。
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