こんにちは。看護師歴28年、 骨盤底筋トレーニング【YUI】の 北條裕紀恵です
骨盤底筋衰えると膣から膀胱や子宮、直腸が落ちてくる骨盤臓器脱になるリスクが高くなります。
膣から臓器が下がってくると膣に異物感があり不快です。
また突然、膣から臓器が出てくるとビックリします。そこで、今回は自分でできる簡単な対処法3つご紹介します。
膀胱瘤
膀胱が膣に向かって下がってくることを膀胱瘤といいます。
下のイラストのように膀胱が下がってくると、尿の通り道(尿道)がグラグラしてしまいます。
このような膀胱が少し下がった状態ではくしゃみやジャンプの尿漏れが起きやすくなります。
しかし、さらに膀胱が下がると尿の出口より膀胱が下になってしまいます。
そうなると、1回のトイレではスッキリと尿を出せず膀胱にたまり残尿感が出てきます。
そして、残尿感でスッキリ出せないためトイレが近くなりなり頻尿となります。
膀胱瘤の場合は、膣の異物感はでにくく残尿感や頻尿などで困るため臓器脱とは思わず排尿の不具合で近所の内科を受診する場合が多くあります。
内科では内診台で直接見て診断ははしませんので膀胱炎や過活動膀胱言われ、排尿改善のための薬を飲んでいたという方も少なくありません。
さらにさらに膀胱が下がるとトイレに行きたくても尿が出ない状態となります。
尿は腎臓で作られて膀胱に溜まります。左右の腎臓と膀胱は尿管という細い管で繋がっています。
膀胱が下がり左右の尿管は引っ張られ尿が出なくなると腎機能が悪くなってしまいます。
そのため、膀胱が下がっている場合は尿がきちんと出ているかが重要なポイントになります。
膀胱瘤で尿が出づらくなった場合の対処法
膀胱が下がっていると、朝起きた時はスッキリ排尿できるのに、夕方になると出づらくなり残尿感や頻尿が出てきます。
それは、膀胱は重力で下がるためです。朝起きてすぐは落ちていないのでスッキリ排尿できますが、重力で少しずつ落ちて来ると午後〜夕方になると尿が出づらくなります。
寝ていれば膀胱には重力がかからないので少し位置が戻りるため朝だけ尿が出やすくなるのです。
夕方に残尿感や出づら感じがある時は、しばらく寝た状態で体を平らにしましょう。
寝ても膀胱が戻らない場合は手で膣の中に押し戻してからトイレに行くと尿の出やすくなります。
膀胱瘤の場合、尿が出ている状態なら問題ありませんが、尿が全く出ない、また飲んだ量と比べるて尿量が極端に少ない場合はすぐに泌尿器科を受診しましょう。
膀胱瘤は全身状態に関わりますので排尿状態には気をつけておきましょう。
子宮脱
子宮は硬いため膣に下がってくると違和感が強くピンポン玉が挟まった様な感じがします。
そのため、子宮が下がってくると比較的早い段階から自覚症状があります。
子宮脱は、膀胱瘤のような全身状態に関わる症状はありませんが異物感が強く出ます。
また、子宮筋腫などの手術で子宮がない場合は膣だけが落ちてくることもあります。
子宮脱で違和感が強い時の対処法
子宮脱が軽度であれば寝て体を平らにすれば膣の中に戻ることも多くあります。
しかし、膣から常に出ている場合は寝るだけでは膣の中に納まってくれません。
その時は、ゆっくりと手で膣の中に押し戻してあげましょう。
手で膣の中に押した時、抵抗のない方向にゆっくりと押してあげれば自然と膣の中に入ってくれます。
子宮が常に出たままだと子宮の表面が乾燥してただれやすくなってしまいます。
乾燥すると感染のリスクも上がりますので夜寝ている時だけでも膣の中に戻してあげることが大切です。
直腸瘤
直腸瘤は、少し出ているだけでは症状がない方が多い印象です。
しかし、直腸が肛門より下がってしまうと便が出づらくなってしまいます。
この場合、息むだけでは出にくく肛門の周りが膨らんだ感じがします。
直腸瘤で便が出ない時の対処法
直腸が膣の方へ落ち込み力んでも便が出ない場合、膣の方に膨らんでいる所を手で肛門側にゆっくりと圧迫すると便が出やすくなります。
急に圧迫すると肛門に負担がかかりますのでゆっくりと様子をみながら押しましょう。
また、硬い便は手で押しても出しづらくなりますので便が硬くならないように注意しましょう。
便が硬くなりがちな方は、便を柔らかくするお薬を飲んで便のコントロールをしましょう。
まとめ
膀胱瘤、子宮脱、直腸瘤の3つの骨盤臓器脱の症状は、もともとの臓器の働きに不具合が生じます。
膀胱瘤で尿が出ていない時はすぐに病院に行きましょう。
骨盤臓器脱はがんのような命に関わる病気ではありませんが、確実に生活の質を低下させます。
骨盤臓器脱になるとその不快感から活動量が低下します。
しかし、活動を制限すると太りやすくなります。太ることは骨盤臓器脱にとってリスクとなります。
そのため、骨盤臓器脱→活動制限→太る→骨盤臓器脱憎悪と負のスパイラルに陥りやすいです。
骨盤臓器脱はインパクトの強い病気のため、痛そうに見えますが殆どの人は痛みがありません。
今回ご紹介した対象方は、以下の3つです。
- 膀胱瘤:寝て膀胱を押し戻しゆっくりトイレに行く
- 子宮脱:子宮を膣の中に戻す
- 直腸瘤:手でゆっくり肛門の方を圧迫して排便
膣から常に臓器が出ている場合、粘膜が乾燥し炎症や感染のリスクが高まりますので、寝る時は膣の中に戻すことが大切です。
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