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子宮が出る病気(子宮脱)の手術の種類と手術を決める5つのポイント

ゆきえ
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ゆきえ
骨盤底筋パーソナルトレーナーをしております。20年以上看護師として現場で働き、骨盤底筋訓練の指導を1対1で5年間行ってきました。産後の尿漏れや膣のトラブルでお困りの方にお役に立つ記事を書いています。
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こんにちは。 骨盤底筋こつばんていきんパーソナルトレーナー北條ほうじょうゆきえです。

 

インナーユニットの1つである骨盤底筋こつばんていきんは、胴体どうたいの一番底にあり内臓を支えている筋肉です。

 

この骨盤底筋が弱くなると、膣めがけて膀胱ぼうこう子宮しきゅう直腸ちょくちょうなどの臓器が落ちてきます。

 

このような、膣から膀胱などの臓器が落ちてきてしまう病気を骨盤臓器脱こつばんぞうきだつと言い、女性特有の病気です。

 

骨盤臓器脱についてもっと詳しくはこちらをどうぞ

女性の骨盤底筋が弱くなると起こる病気、それは骨盤臓器脱(子宮脱)

 

骨盤臓器脱の治療には、手術をせずに膣の中に器具を入れて臓器を支えてあげるなどの保存的療法ほぞんてきりょうほうと手術をする外科的療法げかてきりょうほうがあります。

 

骨盤臓器脱の外科的療法の手術には以下のものがあります。

骨盤臓器脱の手術
  • 子宮摘出しきゅうてきしゅつ(子宮脱)
  • 膣閉鎖ちつへいさ
  • 膣の伸びた部分を切除
  • 伸びた子宮と膣部分を切除して膣の形を整える
  • TFSティーエフエス(Tissue Fixation System(自費手術))
  • TVMティーブイエム(Tension-free Vaginal Mesh)
  • LSCエルエスシー(Laparoscopic sacrocolpopexy)

 

そして、日本国内の骨盤臓器脱の手術は、専用の形に切ったメッシュ布を体の中に入れ、落ちてくる臓器を支える手術が主流です。

 

その手術は、先ほどご紹介した5つの手術の中のTVMとLSCという手術がそれにあたります。

 

手術を決める時は、それぞれの手術をしっかりと理解し自分の症状とライフスタイルに合った手術を選ぶことが大切です。

 

今回は、国内で主流のメッシュ布を使う手術を選ぶ時の5つポイントをご紹介します。

骨盤臓器脱のメッシュ手術を選ぶ時の5つのポイント

 

  1. しっかり手術の内容を理解する
  2. パートナーに相談をする
  3. 家族に相談する
  4. 手術の後、安静を保てるか
  5. 職場の協力が得られるか

 

また、手術といったら気になるのは手術の傷の痛みですよね。

 

手術の傷の痛みについての説明はとても長くなりますので別の記事で紹介しています。

 

メッシュ布を使う手術の痛みについての記事はこちらを参考にしてください。

子宮が出てくる病気で手術をするなら事前に痛みをしって不安を軽減しよう

 

骨盤臓器脱の手術

骨盤臓器脱の手術は、昔は子宮を取ったり、膣を閉じたりというものが主流でした。

 

しかし、現在の骨盤臓器脱の手術は、メッシュを使い下がってきている部分を支えてあげるというのが主流となっています。

 

どうしてメッシュの布を使うの?

Aさん

 

メッシュの布の素材は、ポリプロピレンという素材でできていて体の中に入れても比較的安全なの

ゆきえ

 

このポリプロピレン素材のメッシュ布は、長年ヘルニアの手術で使われてきました。

 

骨盤臓器脱では、このメッシュの布で下がっている部分をハンモックのように支えてあげます。

 

どうやってメッシュの布を体の中に入れるの?

Aさん

 

お腹に穴をあける腹腔鏡ふくくうきょうの手術と膣から入れる方法がありますよ

ゆきえ

 

腹腔鏡の手術をLSCエルエスシーと言い、膣からの方法をTVMティーブイエムと言います。

 

お腹を切らない方がラクだと思われがちですが、LSCもTVMもメッシュの布を体の中に入れるということは変わりません。

 

TVM(Tension-free Vaginal Mesh)

TVMという手術は、2000年に欧米で開始されました。

 

この手術は、欧米ではTVMのキットを用いて行い簡単にできる手術のため、急速に広がりました。

 

しかし、膣の壁を切ってメッシュの布を入れる作業は、直視できない手探り状態で行うため手術による合併症が多くなり問題となりました。

 

そして、2011年にFDAが警告を出しています。

※FDAとは、アメリカ政府機関のアメリカ食品医薬品局です。

 

日本でのTVM

TVMが日本に導入されたのは2005年でした。

 

しかし、欧米諸国で使用されているTVMキットの認可が厚生労働省から得られませんでした。

 

そこで、日本の医師たちは、試行錯誤しメッシュの形や器具を考えて、日本独自のTVM手術を進化させてきました。

 

このため、日本のTVM手術は、世界から見てガラパゴス化していると言われています。

 

日本では、TVMキットを用いていないことや、TVMを行う日本の医師たちは教育をしっかりと受けていることから、

 

日本のTVMも欧米諸国と同じように危険とは一概に言えません。

 

ただ、TVMは直視できない手探りで行う手術ですし、手術には合併症のリスクはあります。

 

現在、女性骨盤底医学会じょせいこつばんていいがくかい日本骨盤臓器脱手術学会にほんこつばんぞうきだつしゅじゅつがっかい、TVM研究会などで

 

医師たちは最新技術を勉強し、議論を重ねています。

 

世界的に見てもメッシュを用いた手術が良いのか悪いのか議論の真っ最中です。

 

TVMの特徴

TVMの特徴は、お腹を切らずに膣からメッシュの布を入れることが特徴です。

 

膣からメッシュの布を入れ下がっている所を持ち上げていきます。

 

膣とメッシュの布は隣接しているので、術後、このメッシュの布が膣から少し出てしまうことがあります。

 

もし、手術後にメッシュの布が出てしまった場合は、外来の日帰り手術で簡単に切除できますし、

 

局所にホルモン剤を使うことで改善されます。

 

しかし、稀にですがメッシュの布で炎症が強くなりメッシュの布その物を除去しなくてはいけないこともあります。

 

LSC(Laparoscopic sacrocolpopexy)

この手術は、腹腔鏡下仙骨膣固定術ふくくうきょうかせんこつちつこていじゅつと言い、腹腔鏡下で行う手術で略してLSCと言われています。

 

子宮脱において非常に適している手術ですが、膀胱が下がる膀胱瘤ぼうこうりゅうでも適応される場合があります。

 

腹腔鏡下とは、お腹に何か所か小さく穴をあけ、そこから専用のカメラや器具を差し込んで行う手術です。

 

LSCは、お腹の中を見ながら行えるので、手術をする側は安心して手術が行えます。

 

また、TVM同様に体に異物であるメッシュの布を体に入れますので、それによる炎症などのリスクはゼロではありません。

 

お腹の中で操作するLSCは、TVMより手術時間がかかります。

 

LSCは膣を傷つけないため、性生活がある方はこちらを選ぶことが多いです。

 

メッシュ手術を選ぶときの5つのポイント

1.しっかりと手術の内容を理解する

これは、この手術に限らずどんな手術でもそうですね

ゆきえ

 

体を傷つけ、メッシュという異物を体に入れるわけですから、TVMもLSCもきちんと理解した上で選びましょう。

 

きちんと手術を理解しておくことは、手術に対する不安を少なくするためにも大切なことです。

 

2.パートナーに報告する

できたら、旦那には言いたくないわ…

Aさん

 

手術は協力してくれる人が必要だからちゃんと言いましょ

ゆきえ

 

TVMは膣を傷つけ、また、術後、膣の中にメッシュが少し出てしまう場合があります。

 

TVM後も性生活を問題なく行えている方も多くいますが、

 

膣を傷つけるため、性生活時の違和感が出るリスクは高くなります。

 

また、手術の後は、体の中のメッシュが安定するまで安静にする必要があります。

 

そうすると、退院後の生活ではパートナーの協力が必要になってきます。

 

これらの理由から、パートナーにきちんとお話して手術を選ぶことが大切となってきます。

 

3.家族に相談する

手術で、家族の協力が必要な時は

  • 手術の説明を一緒に聞く
  • 本人以外の手術の同意が必要
  • 手術当日は家族が部屋で待機
  • 術後の家族への説明
  • 退院後の協力

 

少なくとも、これだけ家族の協力が必要になるのです。

 

こんなに!これじゃ内緒にしておくのは無理ね…

Aさん

 

手術は入院して全身麻酔ですから、内緒は無理ですよ

ゆきえ

 

そして、手術後、退院してからの生活では、普通の家事ならできますが、

 

重いものを持つことや自転車に乗ることはできません。

 

そうすると、買い物とかお布団干すとかいろいろと家族に協力してもらうことが出てきます。

 

そのため、家族の方へ相談することはとても大切なんです。

 

4.手術後の安静

手術後は、体の中に入れたメッシュが体になじんで固定するまで安静にしていることが大切です。

 

安静にしている期間は、病院によってまちまちですが、だいたい1ヶ月~2ヶ月くらいの安静が必要になります。

 

普通の家事や散歩くらいは大丈夫ですが、

 

お腹に力をいれるような体操や重いものを持つこと、また、自転車にも乗ることができません。

 

安静期間は、心配してじっとしている必要はありませんが、無理は禁物です。

 

無理をしたり、安静が保てない場合、折角のメッシュの布がズッコケてしまうことも実際にあります。

 

5.職場の協力が得られるか

これも、術後に安静期間が必要なためです。

 

介護の仕事をしている方は大変ね…

Aさん

 

そうなの、力仕事やお家で介護をしている人は休みの調整など必要になります

ゆきえ

 

入院すること、手術後の安静が必要なことなどから職場の協力は大切です。

 

可能なら、職場の上司や同僚には、どんな手術をするのか説明しておきましょう。

 

しかし、それが無理なら有休や長期連休などを合わせて、安静期間中は仕事を休めるように調整しましょう。

 

最後に

手術をしたいけど、どこの病院がいいのか知りたいですよね。

 

そんな時は、ネットで病院を探してみましょう。

 

病院検索時は、

  • 骨盤臓器脱
  • 手術
  • TVM
  • LSC
  • ウロギネセンター

等で検索をしてみるといいでしょう。

 

そして、病院のサイトには、年間の手術件数を提示している病院がほとんどです。

 

その手術件数や医師の所属学会などを調べることで、

 

どんな手術をしていて、どの分野が得意なのか把握することができます。

 

もし、病院サイトに掲載していないのなら、病院に直接電話で聞いてみるのもいいでしょう。

 

まとめ

骨盤臓器脱には

骨盤臓器脱の手術
  • 子宮摘出しきゅうてきしゅつ(子宮脱)
  • 膣閉鎖ちつへいさ
  • 膣の伸びた部分を切除
  • TFSティーエフエス(自費手術)
  • TVMティーブイエム
  • LSCエルエスシー

これだけの手術の種類があります。

 

手術を選ぶときは、自分の症状とライフスタイルを考えて、医師や家族と相談して決めましょう。

 

そして、メッシュの布手術を選ぶときの5つのポイントは

骨盤臓器脱のメッシュ手術を選ぶ時の5つのポイント

 

  1. しっかり手術の内容を理解する
  2. パートナーに相談をする
  3. 家族に相談する
  4. 手術の後、安静を保てるか
  5. 職場の協力が得られるか

骨盤臓器脱の手術は、命に危険があるような大手術ではないかもしれませんが、体に傷をつけるのは間違いありません。

 

100%安全な手術はありません。

 

手術後のいろんなリスクを回避するためにも、手術を十分に理解し納得して決めることが大切です。

骨盤底筋トレーニングをマスターしよう

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女性のこのようなお悩みには骨盤底筋トレーニングが有効です。
誰にも言えないで悩んでいるあなたに、看護師歴20年以上でカウンセラーでもある私が骨盤底筋トレーニングを行いながらサポートします。
私の願いは、一人でも多くの女性が美しく軽やかに過ごせるようになることです。

生活指導

●骨盤底筋パーソナルトレーナー
●心理カウンセラー
  北條ゆきえ

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