尿漏れタイプ別の治療法と対策を分かりやすく説明します!

女性の尿漏れ 女性の頻尿

尿漏れ治療と対策アイキャッチ画像

こんにちは。看護師歴28年、 骨盤底筋トレーニング【YUI】の 北條裕紀恵です

前回は尿漏れタイプについて説明しました。
詳細はこちら

今回は、尿漏れタイプ別の治療や対策についてお話したいと思います。

腹圧性尿失禁(くしゃみやジャンプの尿漏れ)

腹圧性尿失禁の治療には、内服治療と骨盤底筋体操、手術があります。

内服治療

薬局

腹圧性尿失禁のお薬には、スピロペントというお薬があります。

このお薬は、気管支喘息の人にも処方されるお薬です。

腹圧性尿失禁で処方される場合は、尿道のしまりを良くする効果があります。

骨盤底筋トレーニング

骨盤底筋を鍛える

骨盤底筋トレーニングで筋肉を鍛えて、尿道をしっかり支えられるようにすることで腹圧性尿失禁が改善され、また予防にもなります。

しかし、尿道の支えがかなり弱くなっていたり酷い尿漏れでは骨盤底筋を鍛えるだけでは改善が見込めない場合があります。

そうなると最終手段は手術になります。

手術

手術

重度の腹圧性尿失禁には手術療法が有効です。

この手術は、TVT(tension-free vaginal tape)とTOT(trans-obturator-tape)という2種類の手術があります。

グラグラしている尿道をテープで支えてあげます。

どちらの手術もお腹を切らずに膣の壁を小さく切って行います。

TVTとTOTの手術の違いは、尿道を支えるテープの角度と通す位置です。

TVT-TOT

手術後は、尿道を支えるテープが固定されるまで安静が必要です。

安静は、重いものを持たない・自転車に乗らない・踏ん張る様な活動を避けるなどです。

そのため、妊娠・出産を希望されているような若い方には向いていません。

切迫性尿失禁の治療

切迫性尿失禁には内服治療と膀胱訓練が有効です。

内服治療

薬局

過活動膀胱による我慢できない尿漏れには薬が効果的です。

しかし、薬の種類によっては、心臓の病気や緑内障と診断されている人は飲めない薬もあります。

精神的な理由で我慢できずに漏れてしまう時は、心が落ち着く様な薬が合う方もいます。

また、酷い頻尿や我慢できない尿漏れの場合は外科的な治療をすることもあります。

膀胱訓練

あせらない

膀胱訓練は、膀胱にしっかりと尿を溜める訓練です。

過活動膀胱の場合、尿が溜まっていないのに膀胱が勝手に尿を出そうと動き出してしまいます。

焦ってトイレに向かうと余計に尿が我慢できなくなってしまいます。

急な尿意でトイレに焦ってしまう時は、骨盤底筋をしっかりしめて焦らずにトイレに行くことが大切です。

骨盤底筋をしっかり締めて尿を我慢するのが膀胱訓練になります。

膀胱訓練

リラックスしながら骨盤底筋を締めて尿意が落ち着いたら焦らずにゆっくりとトイレに向かうことが大切です。

排尿パターンを自覚する

トイレに行く

自分がどのくらいの間隔でトイレに行っているのか、そしてどのくらいの尿を溜められるかなどの排尿パターンを理解することも大切です。

そのために3日間排尿の記録をします。記録をすることで以下のことが分かります。

  • トイレに行く間隔
  • 水分量
  • 飲み物の種類
  • 膀胱に溜められる尿量

排尿の記録をして生活を改善することも大切です。

混合性尿失禁の治療

混合性尿失禁の治療は、腹圧性尿失禁と切迫性尿失禁のどちらの症状が強いかで治療が優先されます。

機能性尿失禁の治療

介護

機能性尿失禁は、膀胱の機能には問題がないため尿漏れしないようにその人に合った対策をすることが大切です。

ただ、膀胱機能に問題なくしオシッコしたいとしっかり自覚しているのに漏れてしまうというのは、その人の自尊心を深く傷つけることになります。

そのため、漏れないように対応することはとても大切なことです。

溢流性尿失禁の予防策

溢流性尿失禁は、尿が出づらくなっている原因を除去することが大切です。

男性で多いのは前立腺肥大です。泌尿器科専門で診てもらいましょう。

まとめ

いかがでしたか。

尿漏れのタイプ別に簡単に説明してみました。

尿漏れを「仕方がない」「治らない」などと諦めないで泌尿器科専門でみてもらいましょう。

治療していても効果がみられない場合は、病院を変えてみてもよいでしょう。

そして、腹圧性尿失禁と切迫性尿失禁、膀胱訓練に共通してい有効なのは骨盤底筋トレーニングです。

女性にとって骨盤底筋トレーニングはメリットばかりですのでぜひやってみてください。

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