こんにちは。看護師歴28年、 骨盤底筋トレーニング【YUI】の 北條裕紀恵です
女性にとって尿漏れやトレイが近いことは、できることなら隠しておきたい事実ですよね。
実際に尿漏れなどのトイレの悩みを抱えている女性は沢山いらっしゃいます。
しかし、尿漏れしている女性のうちどれくらいの人が病院を実際に受診するかご存知でしょうか。
それは、尿漏れしている女性の受診率は約7%だと言われています。
そして、尿漏れしていることは知られたくないことであり、言いにくいと思っている女性は多いのです。
でも、尿漏れはきちんと調べて対応すれば軽快する可能性の高い症状です。
もし、尿漏れで恥ずかしいから病院に行きたくないと思っているなら記事を読んてみてくださいね。
この記事はこんな方におすすめです。
- 尿漏れは恥ずかしいから誰にも知られたくない
- 尿漏れしているけど病院には行きたくない
尿漏れで困っている女性は実際どうしているか?
尿漏れした女性が尿漏れについて情報の得られるのはネット検索です。
実際にネットの質問コーナーをみてみると、尿漏れについて相談している女性は少なくありません。
次に尿漏れしている女性がどのような行動をしているのか調査研究したものをご紹介します。
尿漏れしている女性の対処行動についての調査
この調査は、株式会社インテージが約10万人を対象に実施するヘルスケアトレンドパネル調査において「尿もれ」の症状が「ある」と回答した女性に対して行われています。
「ある」と回答した女性のうち、20~60歳代の年代ごとに300名ずつランダムに選んだ1522名に「女性の健康に関するアンケート」としてWeb調査したものです。
調査期間は、平成23年9月22~28日の期間で、集まった回答は、20~69歳(平均年齢45.0±13.4)の1027名の女性でした。
アンケート内容は、尿漏れの状態と尿漏れに関する考え方や行動についてです。
回答集計から、尿漏れが発症した原因について自覚している女性は全体の55.9%でした。
【尿失禁に関する認識】 (n = 1,027)(人数(%))
そう思う | そう思わない | どちらともいえない わからない | |
尿もれは病気だと思う | 400 (38.9) | 239 (23.3) | 388 (37.8) |
尿もれは治療できる | 577 (56.2) | 79 ( 7.7) | 371 (36.1) |
尿もれは予防できる | 489 (47.6) | 128 (12.5) | 410 (39.9) |
尿もれの治療で信頼できる医療機関を知っている | 54 ( 5.3) | 537 (52.3) | 436 (42.5) |
尿もれは年齢のせいだと思う | 497 (48.4) | 291 (28.3) | 239 (23.3) |
尿もれは放っておいても自然に治る | 59 ( 5.8) | 631 (61.4) | 337 (32.8) |
尿もれで病院を受診するのをためらう | 699 (68.1) | 180 (17.5) | 148 (14.4) |
尿もれのことを人に話すのは恥ずかしい | 706 (68.8) | 182 (17.7) | 139 (13.6) |
【引用:二宮ら(2013)「女性の尿失禁への対処行動と治療に対するニーズのインターネット調査」滋賀医科大学看護ジャーナル11巻(1)pp18-22,発行年 2013-03-15,
URL:http://hdl.handle.net/10422/2940 】
尿失禁に対する対処行動家族 (n = 1,027)
【尿失禁に関する相談先】(人数(%))
家族 | 138 (13.4) |
友人・知人 | 88 ( 8.6) |
医療機関 | 72 ( 7.0) |
薬局 | 2 ( 0.2) |
誰にも相談しなかった | 874 (85.1) |
【引用:二宮ら(2013)「女性の尿失禁への対処行動と治療に対するニーズのインターネット調査」滋賀医科大学看護ジャーナル11巻(1)pp18-22,発行年 2013-03-15,
URL:http://hdl.handle.net/10422/2940 】
【結果】尿失禁治療を目的とした受診経験を有する女性は7.3%であり、年齢の高い方が受診率も高い傾向を認めた.
引用文献:二宮ら(2013)「女性の尿失禁への対処行動と治療に対するニーズのインターネット調査」滋賀医科大学看護ジャーナル11巻(1)pp18-22,発行年 2013-03-15,
URL:http://hdl.handle.net/10422/2940
どうでしょう、尿漏れがあると自覚していても、「誰にも相談しない女性」や「受診しない女性」が多いことが分かりますよね。
尿漏れしている女性の発言からみえてくるもの
私が現場いた時、尿漏れで病院に来た女性の多くはしばらく様子をみてから来院されていました。
そして、病院に来るまでどうされていたのか尋ねると
- そのうち治ると思って様子を見ていた
- パッドをして様子を見ていた
- 良くなると思ったけどならなかった
- どこに行けばいいのか分からなかった
など話され、まずは様子をみて病院に行かないという選択をする方が多くいらっしゃいました。
そして、結局は良くならないと意を決して病院に来るんですね。
では、なぜ病院に行かない方法を考えるかというと、やっぱり恥ずかしいという思いがあるからなんです。
上の表でも、尿漏れは恥ずかしいと答えている女性は全体の70%近くいます。
そして、実際に私が尿漏れしている女性から聞いたのは次のようなものがありました。
- 自分は部下に対して偉そうにしているのに、尿もれしているなんて情けなくなってくるんです…
- 私、まだ若くて子どもも産んでないのに尿もれしているなんて恥ずかしくて誰にも言えませんでした…
- 娘になんて絶対に言えませんよ。知られたら軽蔑されます。今の女子高生は厳しいんですから…
これは、私が働いている時に尿漏れで来院した女性の実際の言葉です。
これらから見えてくるものは、やはり尿漏れを恥ずかしいと思い、また尿漏れしている自分は情けないとマイナスに捉えているんです。
尿漏れを恥ずかしいと思うのはなぜか?
では、なぜ尿漏れを恥ずかしいと思うのか?
それは、尿漏れという現象に対して自分の中に「尿漏れは恥ずかしいもの」、「情けないもの」というマイナスなイメージがあるからです。
尿漏れをしている女性の中には、「恥ずかしい」とは捉えずに、尿漏れは不快な症状だから治そうと行動できる人もいるんです。
尿漏れは本当に恥ずかしいし情けないことなのか考えてみる
では、自分に起こった尿漏れに対して「恥ずかしい」とか「情けない」と感じる人は、尿漏れは本当に恥ずかしく情けないことなのか考えてみ下さい。
そして、どうしてそう思うのか具体的に考えてみましょう。
例えば、尿漏れを情けないと思うなら、尿漏れの何が情けないのか考え、以下の様なことが浮かんだとします。
- 子どもみたいだから
- 老人みたいだから
- お下がゆるんでしまったから
さらにそれぞれに具体的に掘り下げて考えてみましょう。
子どもは本当に情けないもの?
- 子どもだからといって情けないわけじゃない
- 子どもはいろいろと知らないだけ
- トイレのコントロールが付いていないから仕方ない
老人は本当に情けないの?
- 老人だからといって情けないわけじゃない
- 身体機能が衰えるのは仕方ない
- 足腰が弱りトイレに間に合わないだけ
お下がゆるんでいたら本当に情けない?
- お下がゆるんでいるから情けないわけじゃない
- 産後の体の変化
- お下がゆるんだだけで人格は変わらない
こんなふうに具体的に考えていくことで漠然としていたイメージがハッキリとしてきます。
そして、ハッキリしてきたら、「自分の状態は本当に情けない?」ということも客観的に考えてみてください。
自分の尿漏れの原因が何なのかも分からずに、尿漏れは恥ずかしくて情けないもとのして片づけてしまうのは良くありません。
あなたは尿漏れを恥ずかしいものと捉えいても、他の人も同じように捉えるとは限らないのです。
尿漏れを恥ずかしいとは考えず、尿漏れという不快な症状を改善するように行動をしましょう。
尿漏れは恥ずかしいものでも情けないものでもない
尿漏れは恥ずかしいものでも情けないものでもなく立派な治療対象の症状です。
風邪は病院に行くけど尿漏れは行かなくていいなんてのもはありません。
発熱や下痢、嘔吐では病院に行くのに、尿漏れは仕方ないとしている基準は何なんでしょう?
大人になってからの尿漏れは、何かしらの原因が必ずあります。
その原因を調べずに、尿漏れは恥ずかしいからとそのまま放置しているのはオススメできません。
もし、病院に行き「尿漏れ」と言うと笑われるかも?、バカにされるかも?などと思うならそれはかなりの思い込みです。
医療従事者は、患者の立場になって考えるということが基本です。
だから、「尿漏れ」でバカにすることはありません。
まとめ
尿漏れは女性にとって言いにくいものであり、知られたくないものです。
そして、尿漏れした女性は、尿漏れした自分に少なからずマイナスの感情を抱くでしょう。
しかし、尿漏れは、発熱や腹痛、痛みと同じ症状の1つなんです。
ですから、ちょっとだけ落ち込んだりショックかもしれないけど「恥ずかしい」とか「情けない」とかで病院に行かないのオススメできません。
家族や友人に隠しておきたいなら隠しておけばいい、言いたくないなら無理に「尿漏れ」をカミングアウトする必要はありません。
だけど、何もせずにいても良くなりませんから病院に行ってみてもらいましょうね。
お申し込み
完全予約制
営業時間:9:00 ~ 21:00 土日祝日も可
場所:神楽坂駅1a出口徒歩2分、牛込神楽坂A3出口徒歩3分、東京メトロ飯田橋駅B3出口徒歩7分
料金(税込):初回来店90分16,500円、初回オンライン90分13,500円、初回相談のみ60分9,800円
※クレジットカード可(JCB以外)