女性アスリートのトレーニングに絶対必要な骨盤底筋トレーニング

女性のための骨盤底筋トレーニング 看護師からのアドバイス

こんにちは。看護師歴25年、 骨盤底筋トレーニング【YUI】の 北條裕紀恵です

女性アスリートで気を付けることと言われるとパッと思いつくのが、女性アスリートの三主徴ではないでしょうか。

女性アスリートの三主徴とは、利用可能エネルギー不足、無月経、骨粗しょう症です。

しかし、私が言いたいのはこのような事ではありません。

今回言いたいことは、女性アスリートの骨盤底筋の過剰な負荷で起こる尿漏れについてです!

女性アスリートと尿漏れってピンとこないかもしれませんが、これは欧米では一般的に知られていることです。

どうして女性アスリートは尿漏れが起こりやすいのか、そしてどうして骨盤底筋トレーニングが必要なのか先行研究などを紹介しながら説明します。

女性アスリートだったら骨盤底筋トレーニングはマスト

女性アスリートなら骨盤底筋のケアはマスト!

なぜなら、女性アスリートは、長期間にわたり骨盤底筋に過剰な負荷がかかっているからです。

骨盤底筋とは体の底にある筋肉で体幹のインナーマッスルの1つです。

体幹のインナーマッスルをインナーユニットと言い下の4つのインナーマッスルから成り立って言います。

  • 横隔膜
  • 腹横筋
  • 多裂筋
  • 骨盤底筋
インナーユニット図

運動していると激しく動き、息を止めて下腹部に力が入る動作が多くなります。

このような活動は、骨盤底筋に持続的に過剰な負荷がかかり骨盤底筋の筋力低下につながります。

息む

骨盤底筋の主な働きは以下の2つです。

  • 臓器をしたから支える
  • 排泄のコントロール

そのため、骨盤底筋が衰えると尿道をしっかりと支えられなくなり、くしゃみやジャンプなどの腹圧性の尿漏れのリスクがとても高くなります。

女性にとって尿漏れは言いにくい症状であり病気として自覚されないのが日本の現状です。

そんな日本の現状では、女性アスリートの骨盤底筋の過度な負荷による腹圧性の尿漏れは、なおクローズアップされにくいのです。

女性アスリートの腹圧性の尿漏れと骨盤底筋に関する研究

「女性アスリートと骨盤底筋」を検索すると、海外のサイトでは沢山のサイトがヒットしますが、日本ではそれ専門のサイトはヒットしません。

海外では、女性アスリートに限らず女性なら骨盤底筋のケアが大切であることは広く知られています。

では、女性アスリートのくしゃみやジャンプなどの腹圧性の尿漏れを調べた研究をご紹介します。

女性アスリートの腹圧性の尿漏れに関する研究

396名(8競技のスポーツ選手)のデンマークの女性アスリートに対して、尿に関するアンケート調査を実施

  • 291人名が回答
  • 回答率:73.9%
  • 平均年齢22.8歳
  • 151人(51.9%)が尿漏れを経験(うち13名が出産経験あり)
  • 125人(43%)はスポーツ中に、123人(42%)は日常生活でも尿漏れ

スポーツの種類別の尿漏れの割合

  1. 体操:56%
  2. バレエ:43%
  3. エアロビックス:40%
  4. バドミントン:31%
  5. バレーボール:30%
  6. 陸上競技:25%
  7. ハンドボール:21%
  8. バスケットボール17%

【Abstract】During sport 44% had experienced leakage a few times, 46.4% now and then, and 9.6% frequently. During daily life the figures were: 61.7% a few times, 37.4% now and then, and 0.8% frequently. Of those who leaked during sport, 95.2% experienced urine loss while training versus only 51.2% during competition (P<0.001). [keikou]The activity most likely to provoke leakage was jumping.[/keikou]

【要約の一部を抜粋】スポーツ中に数回漏れたのは44%、時々46.4%、頻繁は9.6%。日常生活の中では、数回漏れた人61.7%、時々37.4%、頻繁0.8%。スポーツ中に尿漏れした人のうち、95.2%がトレーニング中に経験したのに対し、競技会では51.2%にすぎなかった(P <0.001)。尿漏れを引き起こす可能性が最も高い活動はジャンプだった。

参考文献:H. H. Thyssen , L. Clevin, S. Olesen, G. Lose (2002) . Urinary Incontinence in Elite Female Athletes and Dancers. International Urogynecology Jounal,13,  pp15-17

女性アスリートとトレーニングしていない女性の骨盤底筋の強さを比較した研究

年齢18歳~30歳の34名のアイルランド女性を対象に、アスリート女性とトレーニングをしていない女性の2つのグループを比較した研究

アスリート女性

  • 18名
  • 平均年齢24.2歳
  • 3年以上スポーツをしている
  • 週に平均11.4時間のトレーニング
  • 骨盤底筋の強さ  45±2 hPa
  • 尿漏れの経験11名(61.1%)

トレーニングしていない女性

  • 16名
  • 平均年齢24.1歳
  • 週に平均1.3時間のエクササイズ
  • 骨盤底筋の強さ  43±4 hPa
  • 尿漏れの経験2名(12.5%)

【Conclusion】There was not a significant difference in the strength of pelvic floor muscles of athletes and untrained women.

This suggests that pelvic floor muscles are not strengthened during general training but require specific exercises.

This holds especially for football, handball and sports with high physical intensity. Coaches need to pay special attention to training and strengthening women’s pelvic floor muscles to reduce the occurrence of urinary incontinence.

【結論】2つのグループ間で骨盤底筋の強さで有意差はなかった。

これは、骨盤底筋は一般的なトレーニングでは強化できないことを示唆し、また特別なトレーニングを必要とすることを示唆している。

これらは特に、サッカーやハンドボールなど身体的に激しい運動が当てはまる。そのため、コーチは尿失禁の発生を減少させるために、女性の骨盤底筋の強化とトレーニングに特別な注意を払う必要がある。

参考文献:Ingunn Ludviksdottir, Hildur Hardardottir, Thorgerdur Sigurdardottir, Gudmundur F. Ulfarsson (2018). Comparison of pelvic floor muscle strength in competition-level athletes and untrained women. LÆKNAblaðið, 104, pp133-138

女性アスリートに対して骨盤底筋トレーニングをした研究

尿漏れのある16人のスポーツをしている学生を対象にした研究では、

  • 平均年齢20.0±0.8歳
  • 16人中7人が8週間のプログラムを修了
  • プログラムに参加した学生は膣圧測定値が上昇し
  • アンケートにて症状改善あり

【Conclusion】

PFMT increased PFM strength and reduced frequency and amount of UI episodes in sport students that completed an 8-week PFMT program.

Randomized controlled trials are warranted to confirm these results.

【結論】8週間のプログラムに参加した学生は、骨盤底筋トレーニングにて骨盤底筋が強まり尿漏れの頻度と量は減少した。これらの結果を確認するために無作為化比較試験が行われる。

参考文献:Thuane Da Roza et al. (2012). Pelvic floor muscle training to improve urinary incontinence in young, nulliparous sport students: a pilot study. International Urogynecology Jounal, 23, Issue 8,  pp 1069–1073

以上、海外の女性アスリートの骨盤底筋に関する研究を紹介しましたが、残念ながら日本でこのような研究は殆どありません。

それほど、女性アスリートの過剰な骨盤底筋の負荷によっておこる問題に対して認識が低いということです。

しかし、骨盤底筋のケアは女性にとって大切です。

そして、スポーツだけでなく骨盤底筋は女性のライフイベントの変化でダメージを受けやすい筋肉です。

正しい骨盤底筋トレーニングで鍛える様にしましょう。
骨盤底筋トレーニングをするなら骨盤底筋をしっかりと意識しましょう!

まとめ

いかがでしたでしょうか。

女性アスリートは、骨盤底筋の過剰な負荷によりくしゃみやジャンプの尿漏れが起こりやすいことを海外の研究を紹介しながら説明しました。

女性アスリートは以下の理由から骨盤底筋トレーニングはマストです。

  • 骨盤底筋への過剰な負荷により尿漏れが起こりやすい
  • 骨盤底筋は普通のトレーニングでは鍛えられない
  • 骨盤底筋をきちんと鍛えれば尿漏れは良くなる

女性はそもそも尿道が短いため尿漏れが起こりやすい体の構造になっています。

そこに過剰な負荷が骨盤底筋にかかれば、くしゃみやジャンプの尿漏れは起こりやすくなります。

そして、膣からの出産をしていればさらに尿漏れのリスクは高まります。

紹介した研究でもあったように、普通のトレーニングでは骨盤底筋は鍛えられません。

今、若くて健康なら尿漏れがあっても見て見ないふりをしてしまうかもしれません。

また、トレーニングが先行して尿漏れなんて気にしてられないかもしれません。

しかし、尿漏れは生活の質を確実に下げ精神的にもダメージの強い現象です。

若い頃スポーツで尿漏れをしたことあるが今はなくなっている。そんな方は激しい運動をしていないから尿漏れしていないだけかもしれません。

今後、閉経し女性ホルモンが低下すると筋力低下にて尿漏れのリスクはさらに上がります。

女性の尿漏れは恥ずかしいことではありません。一人で悩まずに私に相談してみませんか。

申し込み

 骨盤底筋トレーニング詳細

【住所】新宿区神楽坂6丁目15 折井ビル4F

  • 東京メトロ東西線「神楽坂駅」1a出口 徒歩2分
  • 都営大江戸線「牛込神楽坂」A3出口 徒歩3分
  • 「東京メトロ飯田橋駅」B3出口から徒歩7分
    飯田橋駅は、東京メトロ東西線、有楽町線、南北線、JR中央・総武線が利用可能です。

関連記事

予約カレンダー

2021年6月
   
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
×
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
     
2021年5月