骨盤臓器脱になっても性行為はできますよ!

子宮脱(骨盤臓器脱) 看護師からのアドバイス

性行為は大丈夫

こんにちは。看護師歴28年、 骨盤底筋トレーニング【YUI】の 北條裕紀恵です

膣へ膀胱や子宮、直腸が出てきてしまうことを骨盤臓器脱と言います。

骨盤臓器脱が軽い場合、日中は何も感じないのに夕方なると膣に何かが挟まった様な違和感や異物感があります。

また、症状は全く無いのに入浴時に陰部を洗い何かが触れて気づくという女性は少なくありません。

このような経験をすると不安になり、体を動かすことを極度に怖がり日常生活の活動を制限しようとします。

そして、その活動制限の中に性行為が含まれていることが多くあります。

しかし、骨盤臓器脱になっても性行為は問題なく行えますし悪化することもありません。

今日は、骨盤臓器脱でも性行為を安全に行うための4つのポイントをお話しします。

骨盤臓器脱について詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ
膣から何かが出てくる骨盤臓器脱ってどんな病気?
骨盤臓器脱 自分でできる簡単な対処法

骨盤臓器脱でも性行為を安全に行うための4つのポイント

骨盤臓器脱で性行為を安全に行うためには、出ている部分や膣の中が傷ついたり痛かったりしないようにすることです。

私が考える性行為を安全に行うためのポイント以下の4つ

  1. 性行為前に出ている部分を膣内に納める
  2. 潤滑ゼリーを使用する
  3. リングペッサリーは外す
  4. あなたの現状をパートナーに知ってもらう

1.性行為前に出ている部分を膣内に納める

膣から膀胱や子宮、直腸が出たまま性行為をしてしまうと痛みや粘膜を傷つけてしまう可能性があります。

そして、膣から何かが出ているとお互いが気になり集中できないでしょう。

そのため、性行為の前に膣から出ている所を手で優しく膣の中に戻してあげましょう。

立っていると息張りやすく、また重力もかかっていますので出やすくなってしまいます。

そのため、納める時は寝た状態がベター。

骨盤臓器脱を納める方法

性行為直前に、寝た状態で手で優しく膣の中に押し込む様にしましょう。

この時、膣の中に向けて押し込めば出ている部分は自然と中に入ってくれます。

もし、自分でするのが難しいのならパートナーに頼んでみましょう。

その時は、パートナーは自分の体ではないため、あなたを傷つけてしまうのではと不安です。

そのため、「痛くないから大丈夫」と痛みはないことをパートナーに伝えてあげましょう。

2.潤滑ゼリーを使用する

以前の体とは違い、膣から何かが出ている状態だと女性は意識が集中していまい膣周辺が敏感になってしまいます。

膣が敏感で性行為に及ぶと傷ついているわけではないのに痛みを感じてしまうことがあります。

または、膣からもっと出でしまうかもと不安で性行為に集中できずに十分に潤わない可能性があります。

そのため、少しでもネガティブな要素を取り除くために、また擦れて傷がつかないようにするためにも潤滑ゼリーを使うことをお勧めします。

また、前述した骨盤臓器脱を納める時に潤滑ゼリーを使っておけば、性行為が中断されずに済むと思いますのでぜひ試してみてください。

潤滑ゼリーはドラッグストアに行けば購入できます。

しかし、薬局で買うのは恥ずかしいという方は通販でも購入できますので利用してみてはどうでしょうか。

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3.リングペッサリーは外す

リングペッサリーを使用している方は膣から出てこないため、性行為がしやすいと思う方がいらっしゃるかもしれません。

しかし、リングペッサリーは膣の奥にピッタリとはまっており入っている状態だと男性が挿入するスペースがありませんし違和感が強くなります。

そのため、性行為前には必ずリングペッサリーを外しましょう。

そして、リングペッサリーの管理は、夜寝る時に外すという自己着脱の管理が基本です。

リングペッサリーを使用していても自己管理ができていれば、リングペッサリーに制限されずに性行為ができるというメリットがありますよ。

リングペッサリーの自己着脱方式について詳しく知りたい方はこちらをどうぞ
リングペッサリーを長期間使いたいなら自己着脱方式をしよう!

4.あなたの現状をパートナーに知ってもらう

骨盤臓器脱の初期であれば症状がない方がほとんどです。

また、膣に何かが挟まっているような症状があったとしても痛みを感じることはほとんどありません。

そのため、あなたは骨盤臓器脱になっても大したことではないと思っているかもしれません。

しかし、男性にとって女性の体は謎だらけです。

ですので、パートナーは骨盤臓器脱になったあなたに対して「とんでもないことが起こっている!」と思い体に触ることすら怖がるかもしれません。

または、パートナーは性行為に積極的でいたいのに、あなたを傷つけたくない困らせたくないという思いから言い出せないでいるかもしれません。

そのため、お互いの不安や誤解を防ぐためにも以下のことをパートナーに伝えましょう。

  • 今、あなたの体に何が起こっているのか
  • 性行為は問題ない
  • 痛みもない

きちんとお互いに状況や思いを共有して性行為に前向きになることが大切です。

まとめ

骨盤臓器脱になると極端に日常生活を制限しようとするため性行為はしてはダメ!と思いがちです。

でも、骨盤臓器脱で痛みが無ければ性行為の制限はありません。

骨盤臓器脱でもより安心に性行為を行うためのポイントは以下の4つです。

  1. 性行為前に出ている部分を膣内に納める
  2. 潤滑ゼリーを使用する
  3. リングペッサリーは外す
  4. あなたの現状をパートナーに知ってもらう

性行為は大切なコミュニケーションですから、骨盤臓器脱になったからといって性行為に消極的にならないでくださいね。

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